倒産回避:これだけは伝えたい! 三橋経営研究所サイトマップ

最も推奨する方法:私的整理1

現在90%近い倒産案件、特に零細、中小企業のの場合にはこの方法がとられています。法的整理は確かに公平性、強制力、安定性など種々の利点はありますが、かなりの費用ががかかること、手続きに時間が掛かること、再建を目指す場合には倒産情報がオープンになるために風評被害が邪魔になります。

私的整理(任意整理とも言う、再建を目指す場合を特に内整理などと言うことも有る)は特に準拠する法律が有るわけではありませんので、いろいろの形態が考えられます。

まず倒産してしまった場合の最も一般的な場合を想定しますと:貴方が不渡りを出してしまった、またはX日を設定してこの日に倒産をすると決めた場合:

  1. 弁護士の受任通知書(この倒産事件の委任を受託したの出、今後この会社の債権債務の一切は弁護士事務所のほうで取り仕切る由)を会社の玄関等に貼付します。これは街金融や商工ローン、強硬な債権者等から、社長の身柄を守る為と、既に倒産によって当事者能力を失った経営者が一部の債権者の圧力に屈して不公平な約束などをしない為の防御策です。
  2. 弁護士を通じて、債権者会議を開くため、各債権者に整理開始の通知を出してもらいます。
  3. 債権者集会を開き(開かずに整理案の同意を取り付けるだけでも構わない)整理の為の債権者委員を選任し
  4. 委員会の承認を得て整理案を決定する:この時点で再起の見込みがあれば委員会の承認の元に再起も可能です。

法律的整理の場合に必要な高額な予納金が不要ですが、それでも弁護士の着手金として最低でも100万円くらいは用意しなければなりません。

マイナス面としては:

  1. 整理案に同意しない債権者に対してはなんらの強制力はない。
  2. 不渡りが出る場合に銀行取引停止処分になってしまう。
  3. 強制執行を抑制するような制度的な保障がないので、一部の強硬な債権者が債務名義(裁判判決、公正証書など執行ができる権利)を取得して強制的手段に出てくる恐れが有る。

上記のようなマイナス面に対しては特定調停など対抗策がない訳ではありませんが、商工ローン、街金融が複数存在したりした場合には法律的整理に移行せざるを得ない場合もあります。

平成13年9月に全国銀行業協会や学識経験者などで構成された「私的整理に関するガイドライン研究会」により、「私的整理に関するガイドライン」が発表されましたが主に大企業の再建を私的整理で行うための指針としての意味合いが強いものです。しかし、私的整理が公式に取り上げられたと言うことで今後、東京地方裁判所の「小額管財制度」の普及と相俟って中小企業の危機対処により役立つ制度が望まれます。


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