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倒産の法律的処理4(対処)

小額管財手続

破産宣告を受け、不動産など換価手続きが有る場合は管財人が選任されますが、零細小企業や個人の場合には、財産の規模も小さく、利害関係人も少数である場合が多く、多額の手続き費用をかけて、公平な分配の原則を追求する必要性が少ない。

小額管財手続とは、東京地方裁判所のローカルルールとしてスタートした、小額の予納金で、スピーディに免責の決定まで処理することを目的にした制度です。

現在では東京地方裁判所の法人破産の90%近くが小額管財手続で処理されています。このことから横浜地方裁判所、奈良地方裁判所、平成14年からは大阪地方裁判所でも同様な趣旨の小額管財手続がスタートしています。

小額管財手続の特徴:法人の場合

小額管財手続が予想していた案件は、殆ど資産のない法人、あるいは小規模の企業で、少々の換価業務は有るもの等を想定していたようですが、現在では殆どの企業がこの制度を利用するようになって来ました。従来の破産法では、実質的に破産状態にもかかわらず高額の予納金のために破産できず、経営者だけが個人破産をした場合、取締役の欠格事由にあたるので、責任者不在の会社が存在し、整理屋などの暗躍で経済的混乱を引き起こす事例に法的に対処する道がなかった。

東京地方裁判所での実務では弁護士の申立に限っています(本来は本人申立ができるのが建前ですので、本人申立を認めているところもあります)弁護士が申立に来た場合は(債務者本人は一緒に行く必要はありません)裁判官が短時間(10分程度)の審問を行います。 この審問で事件の規模、概略を把握し,債権者集会日の日取りなどの打ち合わせをします。通常2~3ヶ月後に行われる債権者集会期日までに、管財人は財産の換価手続きを終わり手続きの終了をできるようにします。スピーディに処理するために、破産法での手続きを大幅に簡素化し、第一回目の債権者集会期日で、破産者の免責審尋など全ての手続きを終わらせるようにします。債権者に対する配当も簡易配当(公告などの正式手続きを省略)で行いますので,余計な費用がかからず早く配当が受けられます。肝腎の費用ですが、予納金は20万円(分割も可能)からで、破産管財人に直接引き継ぎます。裁判所の予納金として、16,000円程度と正式の破産法の手続きに比べると破格の費用です。

小額管財手続:個人の場合

自己破産で殆ど財産がない場合は同時廃止により手続きが終了しますが、次にあげるような、破産管財人を付する必要が有る場合があります。

  1. 負債総額が5000万円以上、債権者が多数に上る,換価不動産が有るなど管財人の調査が必要な事例
  2. 差し押さえが絡む事例
  3. 否認権の行使が関係する事例
  4. 高利貸しなどの高利の計算をやり直し、金銭を取り戻すような場合
  5. 免責事由について管財人の調査が必要な場合

商法の特別清算:商法431条

株式会社が合併、破産以外の理由で、解散した後、清算を遂行するのに著しい支障または債務超過の疑いが有る場合に開始される、裁判所監督の下に行われる特別の清算手続きです。

まず、解散の株主総会決議が先行した場合です。清算にに必要な債権者会議で四分の三以上の同意を得られれば「協定案」が可決されます。この協力提案にはかなり柔軟な内容が織り込めます:例えば会社の一部の事業を存続させて、その事業を新会社、別会社に譲渡した資金を配当に当てるといった方法もありえます。手続きは破産より簡単で緩やかですが、当ページの趣旨からはやや外れますのでこれ以上は触れません。


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