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倒産の法律的処理3(対処)

清算型

清算型の代表として破産法による破産手続きがあります。

会社と経営者個人とは法律上、別人格です。従って申立をするに当たっても、会社だけの破産、経営者個人だけの破産、両方の破産申立と分かれます。両方同時の場合は同一の管財人が選任されます。会社の破産と個人の破産はまったく別の目的に基づいて進行しますので、詳しくは会社の破産の手続きの詳細に項を譲ります。

大正12年から施行された破産法はたぶんに破産者に対して懲罰的な部分がありましたが、数々の改正を重ね、懲罰的部分は無くなり、昭和50年代頃からは、サラ金事件の多発で債権者の苛酷な取立てから債務者を保護し、その経済的再生を期することに「自己破産」の制度が利用されるようになって来ました。

本来は財政的に破綻した経済主体の残余財産を公平、平等に分配することを主な目的とした制度でした。そして全ての財産を分配することによって残余の財産は無くなる訳ですので、その時点でたとえ当初の債務を返しきれなくても、残りは免責するという、免責というのはむしろ二次的な効果であったわけです。

現実には有る程度の規模の会社が破綻した場合は、不動産、動産の換価手続き、債権債務の確定手続きなど関係人の利害関係も複雑になりますので、公平な分配を確保することが主目的になります。しかし個人の場合は、その殆どが自己破産であり、過酷で執拗な取立てから身を守る、つまり法的に債務をチャラにしてもらって、人間としての再生を規するというところに目的があります。

当ページでは、不幸にして、サラ金、街金融、悪質な商工ローン等の債務に悩まされ再起がままならないような状態の経営者を対照に自己破産による免責の部分を中心に説明します。

個人の自己破産者について:
  1. まず弁護士への依頼:地元の弁護士会(電話帳で調べられます)で弁護士を紹介してもらいます。最低でも50万円程度はかかります。
  2. 殆ど財産が無く破産手続の費用さえまかなえないような場合には破産宣告と同時に破産廃止決定を申し立てます。廃止決定が出ますと、破産者は財産の管理処分ができるようになります。これを同時廃止と言います。申立から同時破産廃止間での期間は、通常数ヶ月はかかりますが、東京地方裁判者の場合は平均4~5日ということです。破産宣告が出ますと、債権者の取立てはピタリと止みます。
  3. 東京地方裁判所では、即日面接と言って、申立当日に裁判官が申立弁護士と面接し特に問題がないと認められるとその日に破産宣告を行うという制度があります。代理人弁護士を信頼して裏付け調査を任せていると言った形です。
  4. 破産宣告が出ただけでは債務が免責されるわけではありません。裁判所で免責審尋を受けなければなりません。免責不許可事由に当たらないかどうか、債権者で免責に異議の有るものは無いかの審査をするわけです。
    免責不許可事由とは、破産者の不誠実な行為です。
    1. ギャンブルで金銭の浪費をした場合
    2. 財産を隠匿した場合
    3. カードで買い物をしてすぐそれを売ってしまった場合等は免責不許可になります。免責不許可になりますと,破産者は債務の弁済の責任を免れません。不誠実、単なる浪費者にまで法の保護を与えないという趣旨です。
  5. 大正時代破産法施行当時の破産者に対する懲罰的な規定の名残でしょうか、破産するということに無用の罪悪感を抱いている人がいますが、破産法も数々の改正を経て、時代の要請から現在ではむしろ憲法26条の「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を背景に、人道的見地から、また早く経済的再生を果たし、納税の義務を果たしてもらうという見地からも、懲罰的な色合いはありません。選挙権などの制限も、戸籍に乗ることも一切ありませんし、免責を得るまでは資格の制限が少々有る程度です。又下記の身の回りの財産は,破産者に所有を求めています。
    1. 家財道具
    2. 20万円以下の保険の解約戻り金
    3. 居住用の家屋の敷金
    4. 処分価格が20万円以下の自動車
    5. 退職金:160万円以下
    6. 電話加入権
    早く経済的に立ち直って、新しい人生をスタートさせるためにも、法の保護を受けることを考慮すべきでしょう。尚、破産者の免責と破産者を保証していた保証人の免責は無関係です。つまり保証人も免責されるためには、保証人も又別の破産宣告の申立をして免責を得なくてはなりません。

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