倒産回避:これだけは伝えたい! 三橋経営研究所サイトマップ

倒産の法律的処理1(対処)

倒産処理は大きく二つに分けることができます。

一つは任意整理(私的整理、内整理などと呼ばれることもある)債権者との話し合いによって会社の財産の処理を行う方法。よほどの小企業か、特殊な事情のほかは弁護士の協力が必要になるが、債権者の質が良い場合には、倒産せずに事業の継続が可能になる場合もある。この方法は、法律的な処理に比べて時間や費用が掛からず且つ柔軟な対処ができるという点で最も推奨しえるものですが、街金や暴力団、整理屋等が絡みやすく、たちの良くない債権者がいる場合にはあきらめざるを得ません。しかし、そこまで事態を悪化させていない段階では、再建するにしろ、整理するにしろ最も簡便な方法ですので「最も推奨する方法:私的対処」の項で詳しく説明することにします。

もう一つは法的整理と言われるもので、裁判所の関与と監督の元で行われる。再建を目的にする、「民事再生法」「会社更生法」に基づく整理と、商法に基づく「会社整理」とがある。清算を目的としたものには「破産法」と商法の株式会社の章に「特別清算」がある。

法律による整理には上記のように四つの法律上に五つの手続きがあります。まず、このような法的な倒産処理制度の存在理由と目的とは何でしょうか?

  1. 債権者間における平等に弁済を受けられる権利の確保、破産法においては特にこの原則が強く前面に出ます。
  2. 債務者の経済的再起更正のチャンスを与える
    憲法25条の「最低限度の生存権」とも絡む精神と思われますが、早く立ち直って税金を払えるようにと言う部分も否定できません。
  3. 社会的、経済的な混乱を回避する目的
    経済的に破綻した状態を放置しておくことによって多数の人間に大きな影響が出ることが予想されます。知らずに取引をして連鎖倒産に至るなどの混乱を未然に防ぐ目的です。

上記の目的を果たすために五つの手続きがあるわけですが、再建を目指す法律と、清算を目指す法律の二つに大別されます。

再建型

法的処理の再建型としては、会社更生法による会社更生手続きが有名ですが、この法律は大手の株式会社に適用される例が多く、過去、吉野家、ヤオハン、第一ホテル、ゼネコンの大都工業、東海興業、多田建設等に適用されました。このように会社更生は法的な再建手続きの中では最も法的拘束力の強い手続きです。裁判所は会社更生法申立を受理すると、資産の散逸を防ぐために、弁済禁止など財産の保全処分命令を出し、速やかに保全管財人(通常は弁護士)を選任します。

この管財人の調査報告により、裁判所は再建の見込みが有ると判断するときは、更正手続き開始を決定します。更正手続き開始とともに従来の保全管財人から更正管財人が選任され(保全管財人がそのまま就任することが多い)、再建に協力的なスポンサー企業側からも管財人、管財人代理を出してもらい、協力して事業継続をしてゆく例が多い。その以後、会社更生計画書に基づいて再建計画が実行に移されされるが旧経営者は、再建計画には関与しない。

尚、民事再生法との関連から、会社更生法改正要綱案が2003年春から施行を計画されています。この中には、倒産に至るプロセスで責任が希薄な取締役については、管財人、管財人代理などとして再建に関与することを認める規定もあります。

会社更生法の手続きについては、当ページが対象とする中小企業には比較的縁が薄いので、これ以上の解説はいたしません。

民事再生法

深刻な不況に伴う中小企業の倒産に対処するために当初の14年完成の予定を前倒しして平成12年の4月1日から施行されることになりました。従来までの和議法の欠点と言われていた、和議の開始原因、和議条件の提示時期、厳格な可決要件、和議の条件成立後の条件の履行を確保する手段がないこと、担保権を持つ債権者に対する制約がないこと等を修正しこれこそ中小企業の救世主の法になりうるとの前宣伝で登場したのですが、多くの点で実効性に欠ける結果に終わっています。

民事再生法の詳細:比較的重要な法律なので項を改めて民事再生法の詳細に記載します。


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